Reasoning Testと最近の話題
統計モデル解析特論I/II : 第03回 (10/19/21)
今回は、最近の試験研究を取り巻く話題として
日本ではあまり知られていないReasoning Test
について紹介する。
また、その他の最近の話題も概観する。
- 先週のレポートから: 共通試験の要・不要とその理由
- ご経験に基づいて良く考えておられる
- いろいろな視点からのご意見: 興味深く拝読しました
- 多くの方は「必要」と考えておられるようだ: 理由は実に多彩
- 公平性、広く勉強ことの意義、基礎的学力、税金、負担、大学選択、私立大学の利用との兼ね合い...
- マークシート方式、有意義な高校生生活、2次試験で利用する科目は除外、...
- 「二段階選抜」と東大に対する誤解?
- 【参考】問題評価・分析委員会報告書
- 得点調整の話題はまた後日に
- その他
- 動画を含めて良く観てくださっている: 感謝
- 大学入試の出題範囲と高校の指導要領の範囲 <=== 「入学後の修学に耐えられるかを観る試験」
- 作題に関して: 平均点、難度の調整方法。経験の要素も。
- 研究開発部の研究成果: なるべく公表の方向
【参考】研究開発活動
- スライドの右下の番号と配布資料のページ数のズレ。動きのあるスライドにするため。
- ショート課題の締め切り: その週の木曜日 14時。ご提案多謝。Q4は別途相談。
- ショート課題の回答公開: 許諾を得た上で。字数制限はないはず。お困りならお聞かせください。
- 提出回数: 毎回を推奨したいが、Q3の8回中、5回は提出してほしいなぁ。
- 配布資料は縮小なしで提供します
- 音声の変化。お許しを。
- リモート講義=オンデマンド形式: リアルタイム配信ではない。
- Reasoning Test(推論能力テスト)
: 「科学的推論能力テストと大学入試センター試験の比較分析」
(PDF)
- 学習到達度を観るよりも、思考力・情報把握力を測定したい。
- カリキュラム(学習指導要領)に依存しない試験である。
- (かつての)法科大学院適性試験(@DNC)もこのタイプの試験であった。
出身学部の学修内容に依存しない出題内容にする必要があったことも一因。
- 第1部 : 推論・分析力
- 第2部 : 読解・表現力
- 新テスト(大学入学共通テスト)も似たような傾向になる???
- 最近の話題
- 中央教育審議会 答申 : 平成26年(2014年)12月22日
- 「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について ~ すべての若者が夢や目標を芽吹かせ、未来に花開かせるために ~」
- グローバル化時代を迎え
- 知識再生型から思考型への変革
- 三位一体改革: 高校教育、大学教育、大学入試
- 「学力の3要素」<=== 教育学的にオーソライズされたものなのか?
- 基礎的・基本的な知識・技能
- それらを活用する思考力・判断力・表現力
- 主体的に学習に取り組む態度(主体性・多様性・協働性)
- マークシート方式の試験は知識しか測ってないのか?
- 記述式試験で測れるものは?
- 記述式で統一的な採点が可能なのか? ブレない採点を可能にする解答とは?
- センター試験がなくなる? ===> 大学入学共通テスト
- 記述式問題を課す ===> 国語と数学で各3題を想定 ===> 共通試験としては先送り
- 英語4技能: 読む(R)、聞く(L)、話す(S)、書く(W) ===> 外部試験の活用(英検、GTEC、TOEIC、TOEFL等) ===> 共通試験としては頓挫
- 『多面的・総合的評価』 ===> AO入試のみならず一般入試でも
- 年複数回実施 ===> 当面回避
- 教科・科目横断型試験 ===> 当面回避
- CBT化 ===> 当面回避 ===> 検討会の結果はしばらくは見送り。
- 「大規模入学者選抜におけるCBT活用の可能性について(報告)」 : 令和3年3月24日
- コラム一覧: これを読むだけでも楽しいと思える(私見)
- 【コラム①】PBTでの実施に伴う作業(問題冊子等の仕分け・輸送,答案の返送,マークシートの読取りなど)
- 【コラム②】現行の共通テスト実施に要する大学教職員の負担
- 【コラム③】ネットワークと出題方式
- 【コラム④】『英語(リスニング)』試験における機器の不具合への対応
- 【コラム⑤】自宅・高等学校など受験者が自身で選択した場所でCBT受験する場合の本人確認・不正防止対策について
- 【コラム⑥】未来を担う子供たちのための大学入学者選抜とCBTの導入
- 【コラム⑦】CBTの特徴を生かした試験問題の具体例
- 【コラム⑧】操作ログの可能性
- 【コラム⑨】2パラメタ・ロジスティックモデル
- 【コラム⑩】IRTに基づく試験の得点の算出方法
- 【コラム⑪】問題バンクの構築・メンテナンス
- 【コラム⑫】医療系大学間共用試験の問題作成
- 【コラム⑬】局所独立性の仮定,一次元性の仮定
- 【コラム⑭】日本的試験文化
- 【コラム⑮】複数回受験を認める場合に生じる公平性の問題への対応
- 【コラム⑯】PISA調査における得点の考え方~経年比較の観点~
- 教科「情報」の導入。2025年度(R7)入試から。6教科7科目から、7教科8科目へ。
- これまでも必修科目ではあったが、共通テストには含まれていなかった。
- 新教育課程(学習指導要領)の導入。約10年ごとに改訂。高校では2022年度から。
- 導入初年度の特異的な課題として浪人生への対応がある。
- スコアリングレポート: 試験結果を学習支援に
- ...
- ショート課題
- 【問い】社会人生活(や大学院生生活)において、
思考力や論理的記述力が期待されていることは論をまたないであろう。
今回、大学入試として日本の共通テストの現状や、アメリカで採用されている
Reasoning Testを紹介した。
そこで、人間の成長段階を考慮した上で、
高校卒業(大学入試受験)時点において、思考力や論理的記述力を評価する必要が
あると考えるか。要・不要とその理由を述べよ。
- 【期日】木曜日(10月21日) 14時
- 次回は、... : 10月26日 リモート講義(16:20-17:50?)
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StatM03ショート課題に対する回答 (10/22 21:30掲載)