SAS を使ってみよう

統計解析 01 クラス : 第3回(05/01/03)

 電子メールをメーリングリスト経由で送った。 同じ文は「連絡事項のページ(04/17/03)」にも掲載しておいたが、各々のアドレスに届いたであろうか?
 今週は、何はともあれ SAS を使ってみよう。 特に知っておくべきコマンドを中心に解説する。
  1. アンケートの回答

  2. SAS を使うには? 終るには? : stat システムにログインする
    1. SAS は stat システム上に存在
      「スタート」→「プログラム(P)」→「stat システム」→「stat1」とクリックする。
      (stat1 と 2, 3 はどれでも対等。混み具合いによって選択してよい。 ただ、講義中は一つのマシンに集中する可能性があるので、座席位置で指定する)。
      [重要な注意] stat システム内ではマウスは使えない。 以後の入力はキーボードからのみ行う。 また、画面サイズも変更しないこと。
    2. 「login:」、「Password:」と表示されるので、 それぞれ stat システム用の IDとパスワードを入力する。 なお、パスワードはセキュリティの都合上、画面には表示されない (盗み見られることを防止するため)。
    3. SAS を起動するには「vtsas」と入力してリターンキーを押す。
      画面が区切られたような領域に分割されて表示される。
    4. SAS を終了するには「コマンド =>」 の右側にカーソルをカーソル移動キー(矢印キー)で移動させ「bye」と入力して リターンキーを押す。大なり記号の直後に空白() が一つ必要なので注意せよ。
    5. stat システムを終了するには「logout」と入力してリターンキーを押す。

  3. SAS を操作してみよう : Lesson 3-1 :
    1. まずは stat システムにログインする。 : 第2節参照

    2. 「vtsas」と入力してリターンキーを押す。
      [注意]来週以降、この状態から講義をスタートする。 今後 stat システムのログイン方法等はいちいち説明しないので、習得しておくこと。

    3. 領域が三種類ある : Program Editor, Output, Log : 役割はおいおい説明する。
      各ウインドウを行き来しよう。コマンド行に以下のコマンドを入力する。
      • Program Editor エリアへ移動 : PGM
      • Log エリアへ移動 : LOG
      • Output エリアへ移動 : OUTput

    4. 何はともあれプログラムを入力してみよう : les0301.sas
      • Program Editor エリアに入力していく : PGM
        [注意] リスト中、コロン(:)以降は解説用なので入力しないように。
      • 当該領域を大きくしたい : ZOOM
      • テンキーは使えない。数字はキーボード上部の数値キーで入力。
      • 講義内では日本語入力は取り扱わない。入力は全て半角英数字のみ。
      • ブランクはいくつあっても一つと見なされる。読み易さのために段下げを
      • カーソルの移動には「←」「→」「↑」「↓」キーを利用。
      • プログラムはセミコロン(;)で終わる。
      • コロン(:)とセミコロン(;)を間違えないように。

       /* Lesson 3-1 */                             : コメント、実行に無関係
       /*    File Name = les0301.sas  05/01/03   */ : 後々の記録のためのメモ
                                                    : 見易さのための空行
      data kenshin;                                 : データ名の定義
        input name $ height weight;                 : 読み込む変量名、型($は文字型を示す)
      cards;                                        : データの始まりを示す
        Takahashi   156  44                         : Case 1
        Nishino     165  58                         :      2
        Yamada      157  43                         :      3
        Murohashi   159  44                         :      4
        Yamasaki    162  44                         :      5
        Tada        159  59                         :      6
      ;                                             : データの終りを示す
      proc print data=kenshin;                      : 読み込んだデータの表示
      run;                                          : 上記の実行
      proc means data=kenshin;                      : 平均値等の算出
      run;                                          : 上記の実行
      

    5. 実行してみよう
      Program Editor エリアの「コマンド =>」の右にカーソルを移動させて「SUB」

    6. 出力結果 : Output エリア : les0301.lst
      1. 読み込んだデータの表示
        • 縦方向にケース、横方向に変量
        • 左端にケース番号
        • 入力が期待通りかを確認 : 数値のずれ、入力ミス、異常値、...

      2. 平均値等の算出
        • 各変量ごとのサンプル数、平均、標準偏差、最小値、最大値
        • [注意] 有効桁数 : 統計ソフトは単なる道具。使いこなすのは各自。
                                    SAS システム                             1
                                                  20:43 Monday, April 28, 2003
      
                        OBS    NAME        HEIGHT    WEIGHT
      
                         1     Takahash      156       44  
                         2     Nishino       165       58  
                         3     Yamada        157       43  
                         4     Murohash      159       44  
                         5     Yamasaki      162       44  
                         6     Tada          159       59  
      
                                    SAS システム                             2
                                                  20:43 Monday, April 28, 2003
      
        Variable  N          Mean       Std Dev       Minimum       Maximum
        -------------------------------------------------------------------
        HEIGHT    6   159.6666667     3.3266600   156.0000000   165.0000000
        WEIGHT    6    48.6666667     7.6332606    43.0000000    59.0000000
        -------------------------------------------------------------------
      

    7. 特に知っておくべきコマンド :
      • 実行 : SUBmit : プログラムの実行。
      • 前進 : FORWard : 複数画面にまたがっている場合。
      • 後退 : BACKward : 複数画面にまたがっている場合。

    8. 期待通りの出力が得られなかったら... : Log エリア : les0301.log
      • プログラムのミスが一番に考えられる: スペルやスペースの場所等
      • マウスを使ってスクロールさせようとはしないこと
      • データはきちんと読み込まれているか?
      • エラーメッセージは Log エリアに表示される。 各行ごとにメッセージが表示されるので、エラー個所が特定し易い。
      • エラーを除去する作業 : Debug と言う
      • Debug も経験で要領よく作業ができるようになる

    9. 一旦実行したプログラムの呼び戻し :
      • 実行したら Program Editor エリアから消える : そう言うものと理解しよう
      • RECall : プログラムの呼び戻し : Program Editor エリアで

  4. プログラムを有効活用しよう
    1. 保存 : 自分のホームディレクトリに判りやすいファイル名で保存。
      • Program Editor エリアのコマンド行で : FILE 'filename.sas'
      • Output エリアのコマンド行で : FILE 'filename.lst'
      • Log エリアのコマンド行で : FILE 'filename.log'
    2. 読み込み : 自分のホームディレクトリから
      • Program Editor エリアのコマンド行で : INC 'filename.sas'

  5. 知っておくと便利なコマンド一覧

  6. [補足] UNIX の初歩のコマンド

  7. 次回は... : 5月8日 14:45

  8. [おまけ] スペースが余っているようなので、思いつくままに埋めておく。
    1. stat システムのパスワード変更方法 : 割り当てられたパスワードは覚えにくい
      [参照] パスワードを変更する : WASEDA UNIVERSITY statシステム
      • stat システムにログインし、passwd コマンドを使う。
      • 新しいパスワードは短すぎたり、破られ易いものは受け付けられない。
      • 新しいパスワードを二回入力するのは、タイプミスがなかったか確認するため。
      • いずれの入力時にも、入力文字は画面に表示されないので注意すること (盗み見られることを防止するため)。

    2. 学外から stat システムへのアクセスについて : telnet stat1.comp.waseda.ac.jp
      [参照] 自宅からstatシステムへ接続する : WASEDA UNIVERSITY statシステム
      • stat システムも学外からアクセスできる。しかし、 個々人で環境が異なるため具体的な方法については講義の中では取り扱わない。 必要な者は「PC・ネットワーク利用ガイド」を参照せよ。「2002年度版」であれば、 「第3部 個人所有 PC からの早稲田大学ネットワークの利用」に掲載されている。
      • Windows OS として Win95/98 の場合は、DOS コマンドの telnet で 漢字コードやエミュレーション設定に注意すれば利用可能であった。
      • WinMe や Win2000(や XP?)に付属の telnet コマンドは漢字コードの変更設定ができないようで、 文字化けを起し満足に使えないようである。
      • ターミナルエミュレーターソフトとして、パワフルでかつフリーのソフトに「 Tera Term 」と言うものがある。これは MNC コンピュータ教室にもインストールされており、 講義で使っているのも、実はこれである。
      • Tera Term 」を各自の Win パソコンにインストールして使うことをお勧めする。 設定としては、「漢字(受信)を JIS に」、「漢字(送信)を JIS に」、 「端末 ID を VT100」にしておくとよさそうである。
      • Mac 系については、全く未知なので不明。UNIX 系はそのまま使えるはず。
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