職場を 10:30 頃に出て、混んでいる首都高速と京葉道路を経由して、花輪ICで降りる。 ザウスは建物が大きいので、インターを降りる前からから見えているのだが、 信号や交通渋滞があると、降りてからも時間がかかるらしい。 今回は 5分ほどで着くことができた。12:20 頃であったろうか?
建物は下から見るとより一層大きく見える。 ザウスは 12:15 まではスノーボード専用に営業しているので、ボードを持った人が ポロポロと駐車場に戻ってきている。逆にスキー板を持った人が入口に向かう。 中にはタクシーで乗り付けてやってくる人もいる。 今回はサービス券(?)があるとかで、滑走料として 5000円弱(大人1日券)で入場できた。
チケットを買うと、片面が鏡面状に反射するメダル(一辺が3cm 程。厚みが4mm 程) を渡してくれる。以後、これでゲートの通過や買い物ができ、 最後に一括して清算するシステムである。 ただ、スキー板やスキーブーツ、ウェアーといったおお荷物を持った者にとって、 メダルを所定の位置に提示してゲートを通過するのは結構苦労する。 なお、施設内には現在の使用額を知ることのできる通知装置が設置されていて、 随時判断することができる。ゲートでは赤い光の出ているところにメダルを当てて 認識させたようだったが、通知装置には発光部がないので、 このメダルは光で識別しているわけではないようである。 どのような仕組みになっているか、興味があるところである。
さて、ゲートを通ると、まずスキー板を 1F のスキー立てホールダーに預ける。 これは自分で暗証番号を設定できる無料のものである。 スキー板をレンタルする場合もここで借りてホールダーに預ける。 続いて、着替えるためにエスカレーターに乗って 3F に上がる。 女性の更衣室は 3F だが、男性は階段を上がった 4F である。 ここで着替えて荷物一式を大きめのロッカーに預ける(100円玉を使うが無料)。 スキーウェアに身を包み、スキー靴で階段を降りる。 暖房が効いているので、結構暑い。
3F から 1F にはエスカレーターがあるので、スムーズに降りられる。 が、昼食を取りたかったので、別のエスカレーターで 2F に降り、 長い廊下を通ってゲレンデの最下部にあるレストランに向かう。 取材用の TV クルーがレストランの窓越しからゲレンデを撮影していたりした。 レストランの値段は山のスキー場で経験するような、高いと言うほどではなく、 むしろ値段の割に量が多いように感じた。それと、たまたまかもしれないが、 天丼(980円?)を食べたのだが、ご飯がパサパサでちょっと食べ難かった。
腹ごしらえを済ませたので、また、長い廊下を戻って 1F に降り、 スキー板を取り出して、再度、長い廊下と2回のゲートを通過して、 ゲレンデにたどり着いたのは 13:00 を過ぎた頃であった。
まずもっとも興味のある雪質であるが、これがすごく自然であった。 人工スキー場であるので、ガラガラの雪とかベシャベシャの雪を想像していたが、 西日本でスキーをしていた者にとって、全く普通の雪だと思えた。 雪の量もタップリとあり、ゲレンデが禿げていることも全くない。 温度計は -4度を指していることからも判る通り、非常に冷やされており、 滑走中にスキー板の上に雪が付着することもなく、むしろビンディングの間に 溜った雪が固着してしまい、エアーノズルで吹き飛ばすのに苦労した程である。
4人乗りのリフトが左右に 1機ずつと、坂の途中で2回乗り換えて一番上まで上がれる エスカレーターが 1機ある。リフトは 2分ほどで一番上に上がれるが、 エスカレーターは主に初心者用のようで、スキー板を手に持って乗る。 平日(月曜日)と言うこともあり、13:30 頃まではリフトに待ちはなく 気持ち良く滑れた。その後は人が増えてきたので、待つ必要があったが、 それでも 3分前後であったような気がする。
ゲレンデは、滑走方向に沿って大きく3つの角度に別れており、 また、左右では左の方が角度が急になっている(最大斜度 20.1 度)。 "ゲレンデ暴走族" である私は、2回ほど緩やかな斜面を滑った後は、 ほとんど急角度のところを滑っていた。滑走当初のゲレンデ面は 驚くほどフラットであったので、シーズン始めの足慣らし目的にも 向いているなぁと思った。ただ、どういうメカニズムかは不明だが、 時間が経つにしたがってコブが生成され、特に右側のゲレンデは 左側よりはるかに多くのしかも大きなコブができていた (15:00 以降は結構厳しかった)。 21:30 まで営業しているので、コブの好き嫌いによってスタート時刻を 変えると言った滑走方法もあり得るのではないだろうか。
ところで、この冬にも少ししか雪の降らない平地に 一年中スキーゲレンデを維持している仕組みであるが、 当然ながら、建物の壁面は建物の形状に即した断熱材片で丁寧に覆われている。 曲面部分も、長方形と三角形の青いパネルがちゅう密に 敷き詰められており、すき間が見られない。 また、坂の上方の左右二つにゲレンデが別れた分離体には 大きな吹き出し口のようなものが生えており冷気が出ているように見えた。 また、天井には合計で15本ほどのダクトが配置されており そこに設けられた口から雪を降らせて(?) いるように想像できた。 いずれにしても大きな冷蔵庫と言った比喩がぴったりの施設である。
人工スキー場と言うことで、雪を生成する機械や水の配送管等が 随所に配置された天然(普通?)のスキー場とは全く異なったゲレンデかと思っていたが、 ザウスに関してはこの想像は全く当てはまらないようだ。 ビートの効いた曲やユーミンの曲が冷たい空気の中を伝わり、 リフト乗り場の「ピィン、ポォン」と言うゲートの音や、 大きな圧雪車、パトロール隊のお兄さん、ボーゲンで直滑降をする子供と言った スキー場の"普通の光景"が展開されている。 むしろ、最近はどこのゲレンデでも設置されている降雪機がないことが、 本末転倒ではあるが異様な気さえする。
時間が経つにしたがって、人が多くなり、コブが大きくなってきたので、 滑走条件は悪化する一方だが、そんなことはものともせずに、 ガンガンと滑って楽しんだ(途中一回休憩を取ったが)。 16:00 になったので、入場してきたのと逆手順で帰り支度をした。
16:40 頃に駐車場を出て、千鳥町から湾岸道路に乗り、レインボーブリッジ等を 経由して職場に戻ったのが、19:00 頃(?)であった。
スキーと言うと早朝に出て、深夜に戻ると言う、滑走以外の部分でも疲れて、 なおかつお金もかかると言うイメージがあったが、ザウスと言う平地にあるスキー場を 利用してみると、スキーも遊園地的に手軽に楽しめるレジャーであることが 発見できた。これからも機会があればまた行ってみたものである。