アンケート調査とその解析例, まとめ

能力測定法特論 : 第6回 (11/25/05)

 今回はアンケート調査の手順とその実際を紹介する。 講義の最終回なのでまとめについても若干述べる。
  1. アンケート調査とその解析例 :
     調査を実施する際の作業内容を手順を追って列挙してみる。
    1. 設計
      • 設計の善し悪しによって得られる結果の質も変わる
      • 調査の目的を明確に : 何を知りたいの?
      • 調査対象者の選定 : 規模、予算、...
      • 調査対象分野の熟知
      • 予想される回答を想定して設計すべき
      • 回答のしやすさ
      • 質問項目や選択肢の吟味
      • 偏りの少ない調査 : 対象集団、調査方法、...
      • 予備調査の実施
      • 解析方法も事前に想定しておく
    2. 調査と回収
      • 方法 : 面接、電話、郵送、Web、...
      • 回収率 : 事前に最低ラインは設定しておくべき
      • 場合によっては対象者を追加
    3. 電子化とスクリーニング
      • ノイズや入力ミスを見つけ出し修正
      • 単純集計やクロス集計が威力を発揮する
      • 体力が要るがサボってはいけない
    4. 解析
      • いろいろな角度からの吟味
      • 各種の統計手法を駆使
      • 過去の経験
      • 予想に反した結果もあり得る
      • データを加工する(データ変容)の必要性も
      • 道具(統計ソフト等)に使われないように
    5. 結果の公表
      • 報告書、論文の作成
      • 学会発表 : プレゼン技術
      • 今後の方針、フィードバック

  2. 課題提出(レポート)
     以下の事項について、レポートを作成し、電子メールで提出下さい。

    ◎メールの題名(Subject)は「Report05:Hayashi」のように、 レポート提出であることと、提出者が判るようなタイトルを 付けるようにしてください。

    ◎提出期限は「12月12日(月)」とします。 なお、「不達事故」を避けたいので、 受け取ったら確認のための受領メールを必ず返送します。 受領メールを受け取った段階で「提出完了」と判断してください。 また、提出者の学籍番号は 連絡のページ に掲載しますので、確認下さい。

  3. 最後に
     この講義を通して、「データとの接し方」や「統計の考え方」が 多少なりとも理解できたであろうか? 大量の数値群からその中に内在する構造を見つけることが 「解析」であり「統計の面白味」でもあると思う。 そのためには、理論や目的を知っている必要があるのは勿論だが、 対象とするデータの背景を知っておくことや、 統計ソフトを"道具"として使いこなす必要もあろう。
     今後いろいろな場面で、種々のデータに出会うことになると思うが、 提示された数値にはどの様な意味(と意図)があり、 どう理解して、個々人としてどうアクションを起すかの、 一つの判断手段として活用してもらえれば幸いである。

     今後、もし統計に関して何か疑問に出会い、 私に連絡・相談してみたいと思った時は、以下のアドレスを使ってください。

    メールアドレス : hayashi@rd.dnc.ac.jp

    皆さんの期待に応えられたか心許無い部分もありますが、6回の講義、ご苦労様でした。

[DIR]講義のホームページへ戻ります