Date: Tue, 2 Jul 1996 19:50:47 +0900 (JST)
Subject: mule for Win95 has come
林です。
では、今回の一連のメモのひと区切りとして
「Win95 で mule2.3 が使えるようになった!!」についてレポートします。
boiled-canna、そして calendar.el と mule 関連のツールをそろえて来たのは、
ひとえに mule が使いたいからである。Linux や SunOS では使っていたが、
以前から Win95/NT でも使えるバージョンが配布されており、
Internet Mag. 等の付録CD-ROM にも含まれていた。私も幾度か
インストールしてみたが、うまく動かすことが出来ずに放っていた。
ところが、UNIX Mag. 96.07, P133 のNetNews 便りの中で、
新版が公開されたと出ていたので、再度トライすることにした。
何でも、今回のバージョンからは、Win32 の Window 環境を
利用する事が出来るそうで(以前は Console モードのみ、DOS 窓の中で動作)、
また、MS-IME の入力もサポートしたとの事。
早速、以下の3つのファイルを貰って来た。
>> ディレクトリは C:\mule2\archive
>>
>> .
96-06-28 13:04 .
>> .. 96-06-28 13:04 ..
>> MULE23~1 TXT 780 96-06-27 19:04 Mule2.3Win32-diff-2-W1-i386.txt
>> MULE23~1 GZ 498,590 96-06-27 19:04 Mule2.3Win32-diff-2-W1-i386.tar.gz
>> MULE23~2 GZ 7,152,797 96-06-27 19:04 Mule2.3Win32-W1-i386.tar.gz
# どこで貰って来たか忘れてしまった。
# でも結構あちこちに保存されていたように思う。
「diff」の付いてない gz ファイルを展開すると、インストール方法を
書いた「INSTALL.Mule」と言うファイルが現れるので、まず、
それに目を通す(熟読の必要はない。後述)。注意する点は、「(1)」に書いてある
「WinZip」で展開する場合の「行末コンバートオプション」である。
「Options」-「Configration」で現れるウインドウの右列下から4項目目に
「TAR File Smart CR/LF Conversion」と言うスイッチが有るので、
チェックを外しておく。そして適当なディレクトリに展開する。
次に、「diff」の付いている gzファイルを展開する。展開して出来た
ファイルを xcopy コマンドを使って、先に展開したファイルに
上書きする(See README.1st)。
これで、一応ファイル群は準備できた。なお、
上記「INSTALL.Mule」は、「WinNT」を対象として書かれているらしく、
「Win95」にインストールする場合は、バッチファイルのファイル名を
以下のように読み換える必要があるようだ。
「dump.bat」===>「dumpw95.bat」
「mule.bat」===>「mulew95.bat」
これが判るまで苦労した。確かに、ファイルの中身を丁寧に読めば
「nt」と言う文字列が出て来るので、おかしいなとも思うが、
95用とNT用に分かれているとは思ってもみなかった。
# 私の読み損ねかもしれないが。
この点が解決すれば、後はインストールディレクトリを
バッチファイルに記述して、実行すればインストール作業は終了する。
試しに、\mule2\bin\mulew95.bat を動かすと、あの見慣れた
mule ウインドウが画面に表示されるであろう。しばし感動。 >(^_^)<
しかし、まだ安心してはいけない。mule の環境を定義するファイルとして、
展開ファイルの中に dot.emacs と言うサンプルファイルが有るので、
これを手始めに使ってみようと、ホームディレクトリにコピーして、
名前を変えようとするが、「アイコンの名前変更」でも
「DOS プロンプト」でも、変更できない。ピリオドより前に文字列のない
ファイル名は受付ないように出来ているらしい。
これにもおおいに閉口する。マニュアルにはあっさりと書いてあるし。
システムが受付けないように思えるので、別の名前で作用するように
改良されているのかと思って読み返すが「.emacs」とある。
NT はこのようなファイル名を許すのであろう。
そこで、過去のニュースを読み返すと、同じ所でつまずいている人が
何人もいて、何と「エディタで読み込んで、.emacs の名前で保存すればよい」
との事。なるほど。アプリケーションからの要求には、ピリオドの前に文字列が
なくても受け付けるようである。他には「copy dot.emacs ".emacs"」としても
良いらしい。いずれにしても、一筋縄では作れない。
# 常識??
これで一応、mule をカスタマイズできるようになった。
INSTALL.Mule には、この後、Registry 変数を定義して、バッチファイルに
依らない起動方法とか書かれているが、一部用語が判らなかったので
パスした(危険そうだし)。Win95 に精通している人なら出来るのであろう。
そして、実際のカスタマイズであるが、これにも少し戸惑う。
INSTALL.Mule には「dot.mule を参照してください」とあるが、
そのようなファイルはない。どうもこれは「dot.emacs」の
間違いのようである。で、dot.emacs とは、先ほど rename に苦労した
サンプルファイルである。
このサンプルファイルは、ほとんどコメントにしてあって、
自分の好みの部分だけをアクティブにすれば良いらしい。
しかし、私自信、Lisp がほとんど判らないので、勘で読みながら、
取捨選択する程度である。ただ、括弧の数とかが合わない所も有るので、
適当に追加/削除した。
また、フォントの指定の部分については、X と極力合わせるように
配慮されているらしく、Win 用には「README.fontset」を参考にして
指定すれば良い。ただ、この中の記述も一部うまく動作しなかった。
# 例えば、自分の選んだフォントに対応する Logfont を取得する部分(6節)
.emacs がないと大きい画面に文字間隔が間延びした体裁になる。
試行錯誤で指定を順に固めていった。
加えて、カレンダーの休日指定の部分等も必要なので、
Win95 用の後ろに、WS 用のものを追加してひとまず完成とした。
# 長くなるので、添付しませんが、必要な方には差し上げます。
これでやっと、Win95 でも mule を使える状態にできた。(^_^)
でも、日本語入力は MS-IME のため、2バイト文字の on/off アクションを
伴うため、Win95 で日本語文章を入力するにはまだ少しハードルが有る。
7月中旬に出ると言われている、Wnn95 が egg.el、boiled-egg.el に
対応した形でインプリメンテーションされている事を
願うばかりである(9800円)。See UNIX Mag. 96.07, P9.
ちなみに、Wnn95 の体験版は、http://www.omronsoft.co.jp/SP で
配布される事になっているが、今日現在「7月8日に公開します」と言う
アナウンスが掲示されている。
と言う事で、一応、mule にまつわる環境整備について、まとめてみました。
皆さんのお役に立てるかは甚だ疑問ですが、もし、mule に興味を持たれた方が
おられましたら、今回のような手順でインストール出来るようです。
参考になれば幸いです。
疑問点等がありましたら、何なりとご質問下さい。
長々とお付合いいただきましてありがとうございました。
hayashi@rd.dnc.ac.jp
P.S.
次は何をまとめる事になるでしょうね。(^_^) Solaris? ELF-Linux? ...
P.P.S.
今回の文章は、私のホームページを上げたらそこに置いておきます。
ただ、その場合には「マニュアルの不備」との表現は和らげるつもりです。