Date: Sun, 30 Jun 1996 13:24:26 +0900 (JST)
Subject: calendar.el

  林です。

  前回の経過説明で、日本語は気持ちよく打てるようになった。
今回は「予定表管理を mule で実現するための大追跡」です。

  実は、boiled-canna をインストールする作業(on WS)と平行して、
Win95 に mule をインストールする事も行っていて、
何とか使える状態になっていた(次回、報告予定)。
  mule for Win95 での日本語入力は相変わらず、MS-IME なので、
この点は全く頂けない状態である。しかし、予定表管理として
calendar.el が使えるので、WS とパソコンで同じ環境が実現可能なはずである。

# 今までも、Linux 上で使う事は可能であったが、常時 Linux マシンとして
# 稼働させておけるマシンがなかったので、予定表管理は、
# 以前使っていた DOS アプリの KJOG に戻して管理していた。

  そこで、まず、mule for Win95 に日本語の休日を定義してある .emacs と
予定を記述したファイル diary をホームディレクトリ(d:\home)に
セットして calendar.el を使ってみた。

  「今日の予定は??」、「フムフム、ちゃんと表示できる (^_^)」と
喜んだのもつかの間。「あれぇ? 休日のマークが変な所に付いてるぅ...」
という事に気づいた。.emacs を見直しても、文字化けが起こっている訳でもなく。
どうも、アメリカかどっかの休日を表示しているようである。

  「ひょっとすると for Win95 のせい??」と思って、入試センターの
WS に移して、同じ事をやってみると、何と同じ現象が...。ガーン。
そこで初心に戻って県立大学のマシンでやってみると、今度は意図通りの
動きをしてくれた。西日本と東日本で休日が異なる??  とも思ったが、
そんな事はありえないので、気を取り直して、原因を追跡した。

  今回、boiled-canna を使うために、.emacs を1箇所修正していた。

>> (load "boiled-canna")  <=== boiled-egg から変更

他に、「load-path」という elisp のディレクトリを環境に合わせて
修正した程度である。

  どうも、自分の定義した休日が、有効にならずにデフォルトのものが
作用しているようである。.emacs を読み込んでいないようにも思えた。
しかし、ちなみに、休日の定義部分だけを残して、他の目的のための
定義部分を削って実行すると、ちゃんと日本の休日になることも判った。
.emacs は読み込んでいるものの、どこかで、変な事が起こっている事が
明らかになった。

  仕方ないので、休日の定義を行っている部分より上の行を、少しずつ
コメントアウトにしては実行して見ると、以下の行を無効にした時に
休日が正常に定義できる事が判った。

>> (its-defrule "nn" "ん" nil nil "roma-kana")

この行は、"nn" と入力した後に漢字に変換する時に、
"ん" と変換するように定義した行である。
そうこうしているうちに、同僚から、

>>  mule -batch -l .emacs

とオプションを付けてmule を起動すると、.emacs をバッチ的に実行して
エラーが有れば標準出力にレポートしてくれると言うテクニックを
教えてもらったので、早速実行した所、以下のようなエラーメッセージを
吐き出した。

>> Symbol's function definition is void: its-defrule

つまり、関数「its-defrule」が解釈できないらしい。

# 普通の起動時には、画面の最下行にチャカチャカとメッセージが出るが
# 早すぎて読めない。

  では、何故、この関数が解釈できなくなったのか?
実は、前述の「boiled-egg」を修正したためであった。
関数「its-defrule」は「boiled-egg.el」の中ではなく、
そこから呼び出されている「egg.el」の中で定義されていたらしい。
boiled-canna に換えたために解釈できなくなったのである。

  と言う事で、この"nn" のための行をコメントアウトする事にして、
やっと日本の休日を見る事ができるようになった。(^_^)
それにしても、mule は .emacs の中で解釈が出来ない行が有ると
そこを無視するのではなく、それ以下を実行しない事が解った。収穫。 

  うれしさついでに、この .emacs を for Win95 に持って来てやると、
こちらも意図通りに動作した。フウ、やっと使えるぞ!!

  元同僚や現同僚に、いろいろと聞きまわって、種々のヒントを貰いながらの
追跡であった。ちょっと時間もかかった。多謝 ＞ お世話になった人々

  最初は事態がよく解らず、時間もかかったが、何とか
予定表管理を mule に統一する事が可能になった。(^_^)
これでまた一つ前進。

  次回は、「mule2.3 を Win95 にインストールする」です。
これまた、少し手間取りました。

hayashi@rd.dnc.ac.jp