First Impression of PaperPort Vx on 97.10.29

以前から、スキャナが欲しいなと思っていたのだが、遂に手にいれた Visioneer の PaperPort Vx。これはなかなかお勧め。

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感想あれこれ

本体
大きな箱に入っているが、取り出すと本体は小さくまた軽いので可愛い。縦方向の方が長いのに座りが良くて安心感がある。箱の残りのスペースにはマニュアル一式や AC アダプタ、シリアルポート(COM ポート)への接続ケーブル、9-25 ピン変換器、ドライバソフトが入った FD(4枚) や日本語 OCR ソフト(FD 1枚)、そして名刺管理ツールのマニュアルと CD-ROM が入っている。
本体には、電源用と信号用のコネクターがあるのみ。他には、上部の筒状のエンド部分に押しボタンスイッチが一つ。でもこれがボタンだとは判らなかった。 AC アダプタのコードも接続ケーブルも比較的長め(1.2m 程?)なので、配置の自由度が上がる。私は CRT の上部に置くことにした。説明の写真等では、キーボードと CRT との間に置くようなことが書いてあるが、日本の事情ではこんなところに置ける人は少ないかも。
本来はシリアルポートに接続するらしいが、マニュアルによると、アダプタを介することによってパラレルポート(プリンタポート)にも接続できるらしい。ただ、問題はその変換アダプタがオプションだとは書いていない点。別添えの紙片によると 1800円プラス送料で売っているようだ。箱にはオプション品がないとパラレルポートに接続できないなんて書いてないよ。サポートに電話して聞いてみよう。
使い始めるまで
接続もソフトのインストールもあっさりとできる。シリアルポートの番号も自動で見つけてくれるし簡単。ただ、使えるようになるまで2回ほど Win95 をリブートしないといけないこと。まぁ、ハードが絡んだセットアップだから仕方がないのかな。
使い始める最初にキャリブレーションが要るようだが、マニュアルにはそんなことは書かれていない。これをせずに使用するとリーダーの所々に読み取られない箇所ができるらしく、読み込んだものは縞状に白抜きの部分ができてしまう。最初は不良品かと思って驚いてしまった。なお、キャリブレーション用の用紙がマニュアルの後ろに付いている。
読み込ませる紙は、スロットに入れると自動検知してスルスルと入っていくのだが、最初の数回は押し込むように(実際押し込んだ)入れてやらないと動いてくれなかった。何かバリのようなものでもあったのかな。
使用感
解像度(dpi)にも依るが、本当にスルスルと読み込んでくれる。紙を読み取り部に持っていくだけでアプリが起動して、読み込んだところまでのサムネイルを逐次表示する。その後、アイテム管理ソフトが起動して、これをどこに保存するか等の操作ができるようになる。
ただ、解像度を 400dpi (名刺読み込み用)にした時だけ、ビビリと言うか共振が発生して結構うるさい。おかげで廊下を通っていた同僚が何事かと覗きに来たぐらいである。これ以外の解像度の時には起きないので、ちょっとした工夫で止めることができるだろうに。
読み込み品質的にもファイルの容量的にも、読み込ませる内容 (アイテムと呼ばれている)によって、解像度を変えることが推奨されているのだが、解像度を変える(スキャンモードの変更)ためにはいちいち管理ソフトを立ち上げて設定オプションをクリックして指定しなければいけない。まぁ、アイテムのターゲットが絞られている人にとっては 1回設定するだけなので不便は感じないだろうが、OCR には「300 か 400 dpi で」となっているので、より認識率の高い解像度を探ろうとすると、結構手間がかかる。また、普通の使用時でも読み込む前に解像度を変更する必要があるので、ボタン(アイコン?)一発でスキャンモードの変更ができると便利なように感じた。ちなみに、本体の押しボタンによっても管理ソフトを起動させることができる。これをもう少し発展させて設定画面が出せないものだろうか。
OCR
この機器の導入目的の一つに、OCR の使用があった。早速、付属のOCR ソフト e・Typint LE を使って認識させてみた。使ったアイテムはたまたま机の上にあった会議開催のお知らせである。ところがこの認識率がめちゃくちゃ悪い。解像度を変えても、明るさを変えても。
後で判ったのだが、最初に使ったアイテムはワープロ専用機(OASYS)で出力されたもので、文字間が詰まっていた。英語は見事な認識率だが、日本語はいただけない。
読みとったアイテムの管理ソフト
これはなかなかよろしい。ある程度、自分でグループ別けしたフォルダーを作っておけば、整理もしやすいし、後々も探しやすい。複数枚をまとめて一つの名前を付けるとき、上になる側の名前が踏襲されるので、間違えないように。
ファンクラブ
上記の Web にもあるように使い方についていろいろと情報交換されている。心強い。
なおこの文章は、新幹線の中でマニュアル片手にその時を思い出しながら書いた。
クリーニング方法 : 99.04 追加
ホワイト修正液で修正した後、書き込んだ用紙を PaperPort にかけたところ、修正液とインクがスキャン部分に付着してしまい、以後の読み込み時に黒い縦線として残ってしまうようになった。PaperPort はバラすことができないような構造になっているので、スキャン面の状況を見ることさえもできない。ガガァン。ピーンチ。(;_;)
厚手の紙を幾度も通すことによって少しは軽減されたが、抜本的な対策にはならなかった。しょげていたのだが、名案が浮かびそれを実行することで解決できたのでここに記しておく。それは「OA クリーナー」と呼ばれる紙布を使うことである。これにはクリーニング液が染み込んでおり、一般的に手あか等を拭き取ることができる。この布は縦横に繊維質が走っておりデコボコしている。と言うことで、これをスキャンすれば良いのだが、紙自体にコシがないためそのままでは通しにくい。そこで、コシのしっかりした封筒の用紙に、二つ折りにした OA クリーナーを挟んでスキャンしたところ、一発で綺麗になった。これには驚きと共に感動しましたねぇ。うれしくなって、黒い線の出ない方もクリーニングしてしまいました。ヘッヘ。これで完璧ぃ!!
なお、お約束ですが、今回の例は、私の場合に限ってうまくいったのであって、すべての事象に対して解決できるかは不明です。実行にあたっては、ご自身の判断で行ってください。私は一切責任は負いません。
# って書いておかないと訴えられるんだろうなぁ。せち辛い世の中。
変形の紙をスキャンさせるには? : 99.04 追加
PaperPort に四角形以外の変形の用紙を読み込ませるには、少し技術が要ります。しかも、平行には紙が流れてくれないようで、歪んでスキャンされることが多発します。読み込ませる場所によっては途中でスキャンを止めちゃうし。小さい紙は向かって左側の方が良いようですね。
さて、そのような場合は、簡単なことですが、同サイズの四角い白紙の上に貼り付けて、スキャンすると、あっさりと取れます。<=== これに気付くまで...。

初掲載日 : 97年11月、最終修正日 : 03年09月

Atsuhiro Hayashi (hayashi@rd.dnc.ac.jp)

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